パトリシア コーンウェル (Patricia CORNWELL)
作者公式サイト

ケイ・スカーペッタ シリーズ

Post Mortem 「検屍官」
Body of Evidence 「証拠死体」
All That Remains 「遺留品」
Cruel and Unusual  (1993) 「真犯人」
The Body Farm  (1994)  「死体農場」
From Potter's Field  (1995) 「私刑」
Cause of Death (1996)  「死因」
Unnatural Exposure  (1997) 「接触」
Point of Origin  (1998) 「業火」
Black Notice  (1999) 「警告」
The Last Precinct (2000) 「審問」
Blow Fly  (2003) 「黒蝿」
Trace  (2004)

Scarpetta's Winter Table (1998)
Food to Die for (2001)
ジュディ・ハマー シリーズ

Isle Of Dogs  (2001)
Southern Cross  (1999)
Hornet's Nest  (1996)

ノンフィクション
Portrait of a Killer: Jack the Ripper -- Case Closed  (2002)
Ruth, A Portrait: The Story of Ruth Bell Graham (1998)

ケイ・スカーペッタ シリーズ
Post Mortem (1990) 邦題「検屍官」

アメリカはリッチモンドで、金曜日の夜になると若い女性が惨殺される連続殺人事件が発生。
被害者の職も、人種も、外見もさまざま。
「働く若い女性」ということ以外共通点が見られない。
手がかりも目撃者もなく、犯人の手がかりがつかめない。

四十才の検死官ケイト・スカーペッタは、遊びに来ている十歳の姪っ子を置いて、捜査にほんろうされる羽目になる。
ケイトのコンピューターが何者かにアクセスされ、情報がマスコミに漏れる。
そして分析の手順に落ち度も見られケイトのストレスは溜まるばかり。
難航する捜査の中、ケイトは陽動作戦にのりだした。

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《When all else fails, I cook.》
"何もかも上手くいかなかったら、わたしは料理をする。"
仕事で小突き回され、最低の気分のケイトは、姪っ子とともにピザをソースにピザ台から作りはじめた。
ハノーバートマトにバジルとオレガノ、ニンニクをいれ、
ピザ台は宙で廻して広げる。
トッピングには肉と野菜と、イタリアンソーセージ、おろしたてのパルメザンチーズ。
オーブンに入れると間もなくニンニクの香ばしい匂いが台所に広がって...。

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周りの人間も個性的。
担当刑事はマリーノ。
愛想がないのは元からなのか、ケイトのことを嫌いなせいか。
ぶっきらぼうで、むさくるしくて、ちょっと敬遠したいタイプ。

姪っ子ルーシーは十歳にして数学の知識は高校生並み。
はるばる遊びに来てもケイトが忙しいので、ケイトのコンピュータをいじっている。
きっと友だちもいないんだろう。
ケイトは自分の子どもの頃の姿をルーシーの中に見出す。

ルーシーの母は有名な児童文学作家。
作品は名高く、すべてにおいて評価されているが実子に関しては放ったらかし。
ボーイフレンドはころころ変わり、ルーシーのいぬまに結婚式をあげたりする。

周りの人間もケイトも実在感をもつ中、自宅で就寝中に襲われて殺害される女性たちの話が繰り広げられる。
現実感があって描写が解剖学的でなまなましく、夜中に読むにはちょっとコワイ。
この本で、アメリカの拳銃普及率がまた上がったんではないでしょうか。

Body of Evidence  (1991) 邦題「証拠死体」

侵入者はアラームを鳴らして逃げていった。
しかし入ったときアラームを解除したのは被害者の女性。
一体何者の犯行なのか。
ストーカーにおびえ、海辺のキーウエストに逃げていた女流作家が、帰ってきた途端のできごとだった。
そして遺稿となった、大作家の私生活をつづった原稿が消えうせていた。

検死を担当したケイトのもとに学生時代の友人、マークから二十年ぶりに連絡が入る。
今は法律会社につとめるマーク。仕事上被害者とかかわりがあったというが、要はケイトから事件の詳細を聞き出したいらしい。
何度か会ううちにマークの上司とも鉢会い、挙句の果てにその上司から作家の遺稿を盗んだ嫌疑をかけられる。
激怒して席をたつケイト、あとからマークの勤め先の代表に電話を入れると、
「そういった者は弊社にはおりません」。
そしてマークには前科があった。

犯人と遺稿探しに翻弄される中、大作家が同じ手口で殺された。
そして犯人からの電話がケイトの自宅に入った。

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食べることに関しては、昔、怒ったケイトはレストランでマークのくれた重いブレスレットを、クラムチャウダーの皿に沈めたという挿話がある。
今回はケイトの食事はテンションが低く、く空っぽの家に帰りたくなさそうなマリーノに
「スパゲティは好き? ミートボールの。あとはパスタを作るだけなんだけれど」
と声をかけたりもするのだが、結局食欲はなく、ソースをガーリックパンでぬぐうマリーノの食欲を眺める場面がひとつ、また食べたくないがとりあえずとケイトが玉ねぎと唐辛子のオムレツを作ったりもするのだが、結局電話が鳴って出勤というシーンがある。

また夜行列車の朝食でパック詰めされたサンドイッチを食べるシーンがあるのだが、唯一の救いが「サンドイッチが温かかったこと」。
ちなみにコーヒーはまずくはなかったらしい。

低迷したまま家に帰ると留守番電話に母からのメッセージがはいっていた。
「クリスマスにはハムがいいの? 七面鳥がいいの?」

All Thst Remains  (1992) 邦題「遺留品」

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