ローラ・インガルス・ワイルダーシリーズ  ローラ・インガルス・ワイルダー
 (Laura INGALLS WILDER)著
Little House in the Big Woods 大きな森の小さな家
Little House on the Prairie 大草原の小さな家
On the Banks of Plum Creek プラム川の土手で / プラムクリークの土手で
By the Shores of Silver Lake シルバー湖のほとりで / シルバーレイクの岸辺で
The Long Winter 長い冬
Little Town on the Prairie 大草原の小さな町
These Happy Golden Years この楽しき日々  / この輝かしい日々
   
These Happy Four Years はじめの四年間
Farmer Boy 農場の少年
(邦題は出版社によって異なります)

開拓時代のアメリカ生活記。
大きな森の中や大草原の一軒家で
「行儀よく、声は抑えて品よく話し、優しく作法を心得て、常に淑女として振舞いなさい」
事あるごとに言われて育ったローラ。親の言うことは服従、食事中は話しかけられないかぎり口を挟まない、日曜日は聖書を読んで、教会は厳粛に。他家の目がなくとも規律正しい厳しいカトリックな一家に育ちながらローラの元気はとどまるところを知らない。
野を駆け、川にはまり、干草を粉々にする。

たかが児童書。されど野生動物と背中合わせのアメリカ、厳しい気候、一筋縄ではいかない農業、もめながらも町を作る過程、どれをとっても手に汗を握らせてくれる。
それもすべて事実だと言うからには、なおさら脱帽させられた。

物語の詳細、歴史、背景、ドラマの話は矢次綾さんのHPここに詳しく載っています。

Little House in the Big Woods 1932年

アメリカ開拓時代、電気も水道もなく、ガスも冷蔵庫もない、隣人もいない森でオオカミやクマを傍らに過ごす一家。
野菜は自家製、鹿や豚を解体したり、バターを作ったり、パンを作ったり。チーズもこうやって作られるのかと思わず読み入ってしまう。メイプルシロップでつくったお菓子がおいしそう。ローラにとっては店で売っている砂糖のほうがメイプルシュガーより魅力的なのではあるけれど。
子どもの視点なので、サバイバル生活もほのぼの。
暮らしぶり、人とのつきあいぶり、森の子どもがはじめて「本物の店」を見た印象、児童書なのに読み飽きない。無垢な視点だから余計にのめりこめるのかもしれない。

Little House on the Prairie 1935年

大きな森にも最近人が増えてきた。野生の動物が追われないところへ行きたい。西部のネイティブ・アメリカン居住地を目指して、ある寒い朝インガルス一家は幌馬車に乗った。
ミシシッピ川が凍っているうちに渡り、乾いた地をひたすら西へ。

ようやく着いた大草原を見渡し「ここなら王様なみの暮らしが出きる」と丸太小屋を作る、暖炉も作る、狩りもする。
ローラはまだ見ぬ「インディアン」に好奇心を膨らませている。
大草原でインガルス一家、どうやって生計を立てて行くのかと思えば、狩りに漁に、物々交換、生活力のある父を持っています。

そうこういううちにインディアンが大接近、じつはインガルス一家が移住した先はインディアンの道のすぐ脇。さっそくインディアンがふたり、父不在のスキに上がりこんで来た。
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子どもの目で見たサバイバル生活。生活の立ち上げ、遠く離れた近所づきあい、植民時代のインデアンとの共存と政策、当時の風習。
著者は「すべて本当にあったこと」を書いたと言う。

On the Bank of Plum Creek 1953年

犬は歩いた、北へ北へと。
カンザス、ミズリー、アイオワ、ミネソタ、そしてカナダを流れるネルソン河付近まで、インガルス一家を乗せた幌馬車を追って。
そして定住を決めた先は、土手にある小さな地下壕。
はじめは気が進まなかったお母さんも、中の清潔さにひとごこち。

今やローラは7歳、外へ遊ぶに出る前に、お皿を洗ってベットを整え、掃き掃除をしたりします。
でも一足家を出てしまえば、大自然の中、陽光を満喫して過ごす。


感謝祭のディナーは野鴨のスープ、とうもろこしの固焼きパン、ダライプルーンの煮込みに焼きとうもろこしの粒、しかし夏の間は毎日、三食川魚だった。父親は言う。
「秋の収穫が終われば毎日塩味ポークが食べれるよ、グレービーソースに新鮮な牛肉も」
狩猟生活から農耕業に切り替えたインガルス一家、しかし自然は手ごわいものだった。

By the Shores of Silver Lake 1939年

農作業からの収穫は微々たるものであったけれど、農場を構え、定住し、3人姉妹は大きくなり、もうひとりグレースという赤ん坊が生まれている。そして大草原には鉄道が走っている。

ローラが13才になった年、一家の大半がしょう紅熱にやられ姉のマリーが失明した。
家族の意気が衰えているところに、仕事の話が降ってきた。ダコタの鉄道での職。
もう動きたくないと言う母、西へでて狩りのできる土地をめざしたい父。
母は父に決定をまかせた。

大草原は大草原でも今回は鉄道の工事現場が舞台。
冬が来る前に工事が終わり、孤立した地になったのもつかの間、移住ラッシュでまさにローラたちの家が多くの人の通過点になり、春を待たずに町が出来はじめる。家が建つ、騒ぎが起こる...。

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この物語のおいしい場面はクリスマス。朝食からディナー、その締めとなるポップコーンもさることながら、ポイントはクリスマスプレゼント。
靴下、ネクタイ、エプロン、ハンカチ、ミトンにコート、すべてが家にあるもので作られた。どれも受け取り手の目を盗んで、日々着々と出来あがっていく場面は逸品。
 好みを把握している親しい人が丹念に作ってくれるプレゼントほど、もらってうれしいものはない気がする。

The Long Winter 1940年

現在積読中。  

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