おちゃめなふたご シリーズ
おてんばエリザベス シリーズ
はりきりダレル シリーズ
冒険 シリーズ
フェイマス・ファイブ シリーズ
シークレットセブン シリーズ
ミステリィ シリーズ
バーニー ミステリィ シリーズ
シークレット シリーズ  
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エニド(イーニッド)・ブライトン
(Enid Blyton)著


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ロンドン生まれの児童書作家。(1897〜1968)
処女作、Child Whispers(1922)
初の長編小説はThe Adventures of the Wishing chair(1937)
「女性差別で時代遅れ」と言われ、五十年代後半には「こんな本を読んでいては子どもが文学離れを起こす」と図書館が購入しなかったのだが、子どもはこぞって読みたがったのでブライトンの本はよく売れた。
書いた作品六百以上。

おちゃめなふたごシリーズ
The Twins at St. Clare's (おちゃめなふたご)
The O'Sullivan Twins   (おちゃめなふたごの秘密)
Summer Term at St Clare's (おちゃめなふたごの探偵ノート)
The Second Form at St Clare's (おちゃめなふたごの新学期)
The Third Form at St Clare's  
Claudine at St Clare's (おちゃめなふたごのすてきな秘密)
Fifth Formers at St Clare's (おちゃめなふたごのさいごの秘密)
The Six Form at St Clare's      パメラ・コックス Pamela Cox著 2000年発行

全体からすると「おちゃめなふたごの物語」、一冊、一冊は「聖クレア学園の五年間の物語」。
ふたごのいるクラスが、年を追うごとに学年も上がっていき、それでもこのクラスはなにかと騒ぎが絶えない。
もしかしたら箸が転んでもおかしい(イギリスなのでそう簡単に箸は転ばないけれど)年頃の女の子たちのいる寄宿学校というものは、いつの世でもこんなものかもしれない。
たいていの先生方は、多少のいたずらには動じやしないし。

シリーズ物で、順不同に読めないこともないが、人物がつながっているのでできれば一巻から読んだほうがいい。
回を追うごとに話は大きくなっていくのがうれしい。

おちゃめなふたご The Twins at St Clare's (1941) メニュー集あり

ドレスも自由に持っていける、華やかなお嬢様寄宿学校に行きたかったのに、質実剛健な寄宿舎に入れられてしまった14才のふたご。物が破れれば自分でつくろわなければならないし、持ちこめる私物は限られている。おまけに授業は進んでいる。前の学校では一番で、その上テニスやホッケーではキャプテンを務めていたというのに。それに今や学校では最低学年。それにどうして上級生に呼ばれたら、すぐに駆けつけて靴を磨かなければならないの?

周りになじもうとしないふたごだったが、学校は否が応でもふたりを巻き込んでいく。
爆竹をストーブに放り込む同級生、次々と起こる紛失事件。消灯時間を過ぎた後の真夜中のパーティ(もちろん無許可)、成績不振ではあるけれどふたごはみるみる頭角を現した。
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実は先に日本語訳を読みました。
おもしろかったので、続きを読むかとネットで捜してみると、
「日本語版は完訳版ではない」

原書を開くと、確かに日本語版より些末が多い。
大筋はあっているのだが、細かいところがちょこちょこ深い。
児童書だし読みやすさ第一、子どもの心を離さないことに重点か。
おかげで日本語版はテンポもいい。

だからといって冒頭で、ふたごが友だちと話しているシーン、
日本語版では友だちひとり、原書では友だちふたり、
話し相手の数まで減らさなくったって。
それも「友だちひとり」で、つじつまがあわせてある辺がおちゃめ。
日本語版を何度も読み返した人にとっては、原書はまた違った面白さが隠れているかもしれない。

たった一つの難点は挿絵。
日本語版の田村セツコ氏画を見てしまったあとでは、Egmont出版の挿絵がまじめで表情が暗い。数ページだけなのがせめてもの救い

おちゃめなふたごの秘密 The O'Sullivan Twins (1942)  メニュー集あり

ふたごたちはクリスマス休暇休みを終え、また学校に戻っていった。年明けに中途入学者が三人。
スポーツ万能だけれど成績劣悪な長身の女の子がひとり、かわいい優等生がひとり。そしてふたごのイトコがひとり。
このイトコがまた受けが悪く、上級生といさかいを起こしてしまう。
その反面、ふたごたちは二年生から真夜中のパーティ(とうぜん無許可)に誘われた。

このパーティ、二年生のひとりが誕生日にお気に入りの七人だけで開こうという計画。
パーティメニューはさまざまなお菓子とケーキ、おまけに真夜中に教室内でソーセージまで焼いてしまおうという前代未聞の計画。
みんなに内緒でこっそり、というのがまたワクワクする。
でも、こそこそ隠し事してされるのがしゃくにさわる女の子もいる。
はずされた女の子がパーティを嗅ぎつけ(ソーセージを嗅ぎつけたわけではない)、パーティつぶしをもくろんだ。

一方同級生のスポーツ万能の編入生がどんどん学校から浮いていく。
晴れのラクロスの試合で学校中から総スカンをくったりして。
我関せずと孤立する彼女。周囲の冷たい視線。その中に、誰も気づいていない悪意にみちた目があった。

あの子はいい子だ、この子は生意気。
なんて女の子的物語。
それに女の子は秘密がだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い好き☆
けれどもいつしかそんな風に笑っていられないほど事態は差し迫っていった。
そこでいきなり大事件発生。
悪評高き少女たちの運命はいかに!?

おちゃめなふたごの探偵ノート Summer Term at St. Clare's (1943)

イースター休みが終わり、一年生の最終学期が始まった。
今回の編入生は五名、勉強のムシのパム、元気印のボビー、ぱっとしないプルーデンス、美を追求するセイディ、そしてエキゾチックで徒党を組まないシャーロッタ。
この五人に従来のレギュラー、ふたごたちが絡んで前回同様、誰がいい、誰が嫌いとの女の子たちの内輪もめ。そこに時々先生への悪さ、テニスに水泳、と話が進んでいきます。
なんだ、かわいい学園物で、このまま平坦に終業式をむかえるのかと思いきや、突如血沸き肉踊る大活劇の登場登場。
ささやかな日常のすべてに意味があり、五人全員は重要な役割を演じていたのだ。

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後半で盛り上がり、ついつい夜更かししてしまった一冊でした。
しかし、今回は飲み食いの話題がほとんどのぼらなかったなぁ。
今回は、メニュー集の代わりに、校長先生に一席ぶっていただきましょう。こちら

おちゃめなふたごの新学期 The Second Form at St Clare's (1944)
                                     メニュー集あり

ふたごも仲間も二年生に進級し、先生いわく、「悪さをするのは"一年生"に決まっていますよ」 
勉強に専念しようにも、彼女たちのパワーは笑いに、友人関係に十二分に発散される。
その中で浮いているのは編入生の二人と進級据え置き生二人。
編入生のひとりは「こんな学校、一学期で出てやるわ」と鼻息荒く、もうひとりはめそめそ泣くばかり。
そして据え置き組は何をするのもぐうたらな少女ひとりに底意地が最低に悪い少女がひとり。
今回もまたふたごたちは話題に、噂に事欠かない。
けれど、彼女たちが秘めていた素質にはクラスメートも先生たちも驚かされるものがあった。

演劇に学年ごとのコンサート、ラクロスの試合に真夜中のパーティ、行事も満載、
おいしい場面も今回は充実☆。

おちゃめなふたごのすてきな休暇 Claudine at St Clare's (1944) 
                                メニュー集つき
四年生に上がったふたごたちのところに、三人の編入生。
お嬢様がふたり。ひとりは見目麗しく天使のよう、もうひとりは平々凡々、このふたりはどちらの家が上か競いあいなんかして。三人目は新しい寮母の娘。
お嬢様のひとりが元サーカスにいたシャーロッタをさげすさむ。
この学校は誰でも入れるのか、次は庭師の娘でも来るのかと言ったところ、遅れて編入生がやってきた。
フランス語教師、マムアゼルの姪っ子、生粋のフランス人のクローディンヌ。
前の学校(修道女学校)で先生を木の上に残したままはしごを外したりた前歴あり。
マムアゼルとイギリスの悪口を交わしながら、このプチ・マムアゼルは言う。
「この学校はなんにも起こらないわね」
しかし、なんだか怪しい影が。

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「あなたって身の毛のよだつ最悪なことを、完璧に正当な理由の元でやってくれるわね」
Claudine at St Clare'sより

誉れ高い英国娘の中でひとり異端のフレンチ娘。
いくら外国人でもここまでしまいと思うことまでやってしまい、本人もそれを自覚したりして。
回を追うごとにふたごたちのクラスの突拍子のなさには磨きがかかっていきます。
しかし先生のほうが百戦錬磨(もちろん例外もいる)。
異端児、名物教師マムアゼル、見目麗しい見掛け倒し天使、登場人物のひとりひとりが個性を持ち、作者の手を離れそれぞれ一人歩きしているよう。

寄宿学校にいるのはいいところのお嬢様方が多いといっても、家庭は様々である。
生徒にひとり、母親の着飾り自慢、美しさ自慢をする子がいるのだが、途中でこの子の母の「美しさ」を自慢とする気持ちがありありとわかって、その辺が哀しい。

おちゃめなふたごのさいごの秘密 Fifth Formers at St Clare's (1945)
                                メニュー集あり

九月、五年生になっての最終学期をむかえ、ふたごたちは大部屋から二人部屋へと移ることになった。ふたごたちは当然同室、成績最良と最低、模範生と変り種、さまざまなペアが組まれる。中でも癖がありそうなのは、編入生の二人組み。音楽家と自称詩人。
上級生は一、二年生を呼び出して、ちょっとした用を足してもらうことができる。そんな権限を最上限以上に活用する輩はいつの時代にもいるようで。
一方下級生に入ってきたのは、フランス娘でマムアゼルの姪っ子である「我が道を行く」クローディンヌの妹。やりたいことは手段を選ばずやりとおし、やりたくないことは断固としてでも手をつけないのは姉譲り? はたまたそれ以上?
学園の運動部をトップクラスにしようと燃えるキャプテンも登場し、聖クレアは今度も退屈さからほど遠い。

一、二年生の合同ミッドナイト・フェスタの夜、なぜか消灯破りがぞくぞくとマムアゼルに逮捕されるし。
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外から見ると楽しい学園生活、しかし誰もが真剣なのさ☆
しかし一学年十六人、それに加えて毎回数人のメイン登場人物たち、よくもこの作者はこんなにはっきりと人物を書き分けられるものだ。


リンク エニド・ブライトン関連のHP
「おちゃめなふたご」非公式FAN PAGE 〜クレア学院日本分校〜 (http://nana.pos.to/clare/index.html)
エニド・ブライトン非公式サイト 英国の児童書サイト (http://www.btinternet.com/~ajarvis/index.htm)

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