キャロリン・ヘインズ (Carolyn HAINES)

お屋敷に住む旧家の娘、33才、サラ ブース ディレイニーシリーズ

南部で馬犬猫を飼ってくらす動物愛護家が書いたミステリ。
ディープサウス、と評されるだけあってアメリカ南部の保守的な姿勢、100年続いた旧家の誇り、お館に住むお嬢様、綿畑にアフリカ系の召使、
独特の雰囲気で進む話。

Them Bones
Buried Bones
Splintered Bones 
Crossed Bones
Hallowed Bones  (2004)

Them Bones (1999) 

代々引き継がれたお屋敷で暮らすサラは33才独身、職なし。
親の遺産で暮らせるほど世の中そんなに甘くなく、家も手放しかねない切羽詰った暮らしぶり。
思いあまって友人の犬を誘拐して身代金をせしめる計画に乗ってしまった。
しかしその途端とうの友人から身代金受け渡し人になってくれと頼まれたり、
二十年前の事故の真相を探ってくれと言われたり、
そのご亭主から「あの犬を始末してくれたら5千ドルだす」と依頼されたりと、
あちらこちらから仕事の依頼が。

20年前どうしてある屋敷の主人は事故にあったのか、
その数ヵ月後その妻が亡くなったのは本当に事故なのか、
そこの娘は今どこに、
サラと同年代の息子そのあとヨーロッパに送られたが、
どうして今頃帰ってきたのか。

こちとら探偵業なんてずぶの素人なんですけれど。
お決まりの"過去の事件をほじくりだすな"という脅しや警告を散々聞かされる中、
背に腹はかえられないと真相を探るうちに、いつしかこのままでは放っておけなくなっていた。

-------------------
お嬢様で、誇りを大事にするのだけれど、脂肪分とケチャップが無性に食べたくなっていい男を断ってひとりで大衆レストランに出かけていくサラ、
「私にまとわり憑かれるのがイヤなら、さっさと結婚して子供を生んでわたしを押しつけな。
指輪なんてもらっちゃえばいいんだよ。婚約したことにしてあとで破棄すれば、
指輪は正々堂々と自分のもの。
それからちゃっちゃと金にかえたらいいんだよ」
サラの背中を押すジッティ。
ジッティはひいひいばーちゃんの子守をしていた女性。
このコンビがなんともいい味だしている。

-------------------
話はいつしか宝探しとなり、事件の真相はありゃりゃと大展開。
登場人物におじさんたちと熟年の女が多く、途中こんがらがりそうになりながら、
最期は大勢の人たちがそれぞれ様々な役割を果たしていた。
小さな町の誰もが誰もが知っている、しかしちまちまはしているわけではない、人も思惑があれやこれや絡まる、結構現実感のある話でした。。
本筋からはずれるのだけれど、通りすがりの90才の老女が語る身の上話が忘れられない。

Buried Bones (2000) 

彼氏に去られ、妊娠もせず、寂しいクリスマスを迎えるサラ、とつぜん両親の昔の知り合い、過去の文豪、パリで昔は華やかな生活を送っていた小説家から食事に招待される。
「今度本を出すことにした。招待客たちの暴露本だよ」
老いた小説家は事故とも故意ともつかない死をとげ、だれもが暴露本の原稿を追いはじめる。
話は作家の華やかだった一昔前の話。
だれがそんな過去を葬るために、殺人まで犯すというのか。
-------------------

クリスマスプレゼントにもらったけったいな犬、こいつが犬好きにはたまらない話をふりまいてくれる。
もうひとつ印象的だったのが昔事件があったカジノ。
今はB&B。古きよき世界と今のあたたかい風景が余韻をひいた。

Splintered Bones (2002) 

お嬢様育ちの友人がご主人を殺したと連絡が入る。
殴って殺した死体は、牧場の馬に全身を砕かれていた。友人が殺したという物証はない。嘘をついているのは明白。しかしどうして自分がやったと言い張るのだろうか。

今も読書はあいかわらずカタツムリだが、今回のほうがなんだか読みやすかった。
夫殺しを自白した妻の話だが、馬場経営者で、ヒネたティーンエイジャーの女の子、
女癖の悪そうな馬の調教師、人の物を金でうばいとる妙齢の女、
安っぽいけれどそそられるキャラが揃っているせいだろうか。
前回はご老人とそれにまつわる人たちの過去でそまった話だったからな〜。

Crossed Bones (2003) 

今読んでます。
詳しくは舞台裏へ。

HOME 本の棚